2005年11月27日

マリナーズ選手紹介−ファースト、サード

今回は内野のコーナー、ファーストとサードの選手紹介です。
MLB(だけではないかもしれませんが)ではコーナーポジション(一塁、三塁、右翼、左翼)には、
スピードよりパワー、守備より攻撃を重視して体の大きいスラッガーを置くことが多いです。
とはいえ、コーナーでも守備がいいに越したことはありませんが。

ファースト


2000年からコンスタントに打率.300,出塁率.400,HR20本付近の打撃成績とゴールドグラブの守備でマリナーズに多大な貢献をしてきたジョン・オルルドも2003年に衰えはじめ、2004年に解雇。
後釜として、リッチー・セクソンを4年$50Mで獲得した。昨シーズンのほとんどを棒に振った故障の影響を懸念する声を吹き飛ばし、1年目は見事な結果を残した。


リッチー・セクソン Richie Sexson 右投右打 31歳

2003: .272/.379/.548,606打数,45HR,151三振,98四球(ブリュワーズ)
2004: .233/.337/.578,90打数,9HR,21三振,14四球(ダイヤモンドバックス)
2005: .263/.369/.541,558打数,39HR,167三振,89四球(マリナーズ)

http://sports.espn.go.com/mlb/players/profile?statsId=5931

オフの段階では、ベルトレよりむしろ獲得を疑問視されていたセクソンですが、肩の故障を克服し終わってみればチームMVPの活躍ぶりでした。

ピッチャー有利、しかも右打者には特に不利なセーフコを本拠地にしていながら39HR,OPS(出塁率+長打率).900越えで本物のスラッガーであることを証明しました。
スウィングは巨体の割にコンパクトであらゆる方向に打球を飛ばします。
打率の低さは四球の多さで十分に補っており、出塁率はチームNo.1。
三振はリーグ1の167と非常に多いですが、三振 / 四球が2以下(リーグ平均は2.02)なので選球眼は問題ありません。

打撃では文句なしの結果を残したセクソンですが、今季は守備のミスが目立ちました。
元々は身長を利用した守備にも定評のある選手なので、来季は改善を期待したいところです。


サード


マリナーズが非常に苦労してきたポジション。
2001年オフ、デビッド・ベルの成績を物足りないと考えた当時のGMギリックは堅守・巧打のジェフ・シリーロを獲得。
これが大失敗でシリーロは2年間チームの足を引っ張り続けた。
不良債権同士の交換トレードでシリーロをなんとか放出した後、2003年オフにはスコット・スピージオを獲得するがこれまた大失敗で結局契約途中で解雇に。
2004年オフ、マリナーズは5年$64Mの大枚を投じて、昨年ボンズを除く打者では最高の成績を残したエイドリアン・ベルトレの獲得に成功するが、またしても期待を大きく裏切る。


エイドリアン・ベルトレ Adrian Beltre 右投右打 26歳

2003: .240/.290/.424,559打数,23HR,103三振,37四球(ドジャーズ)
2004: .334/.388/.629,598打数,48HR,87三振,53四球(ドジャーズ)
2005: .255/.303/.413,603打数,19HR,108三振,38四球(マリナーズ)

http://sports.espn.go.com/mlb/players/profile?statsId=6039

ベルトレのマリナーズ1年目は散々な結果に終わりました。成績は2001-2003年のレベルに逆戻り。
強引な引っ張りにより逆方向への長打は減少し、遠く外れる変化球に手を出す空振りも目につきました。

それでも今のところ、ベルトレの獲得は失敗だったか?という問いに対して、地元ファンの間では意見が分かれています。
失敗ではなかったという意見の根拠としては、ベルトレが無限のポテンシャルを持つ選手とスカウトから最高の評価をされていたこと、マイナー時代すばらしい成績を残していること、これだけのメジャー経験がありながらまだ26歳という若さなどが挙げられています。

ベルトレ評では以下の記事が参考になります。

http://mariners.scout.com/2/428485.html

http://seattlepi.nwsource.com/baseball/249584_offwall24.html

今季の不振は10年ほどの間ずっと在籍してきたドジャーズからはじめて移籍して適応に苦しんだのだろう、と個人的には考えたいです。
今年も6〜8月はまずまずだったのでこれをあと3ヶ月続けられば合格点なのですが。

一方守備の方は年々粗さがなくなりゴールドグラブ級の実力で、こちらではチームに貢献しました。
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2005年11月26日

マリナーズ選手紹介−キャッチャー

これから何回かにわたって2005年のマリナーズの選手紹介をしてみたいと思います。

2001年にアメリカン・リーグ史上最多の116勝を達成、2000-2003年の期間にはメジャー30チーム最高の393勝をあげるほどの強豪だったマリナーズですが、
ベテランに偏ったチーム作りをしてきたつけが2004年に一気に回ってきて崩壊。
63勝99敗と惨憺たる成績を残し、2005年シーズンも再建に費やし69勝93敗と2年連続の最下位に終わりました。

ただピークが2001年であったとすればボトムは2004年であり、戦力にならなくなったベテランの放出を終えたこと、才能のある若手に経験を積ませたこと、このオフも補強を行える資金力を持っていることなどから来季以降に希望は持てる状況であるといえます。

まずはキャッチャーからはじめていきます。

キャッチャー


90年代半ばから長らくダン・ウィルソンが正捕手をつとめてきたポジションですが、後継者が育ってきませんでした。将来性を高く買われていたベン・デービス、ミゲール・オリーボもマリナーズでは結果を残せず他チームに去りました。またウィルソンも2003年以降はまともな成績を残せなくなり、捕手はここ3年間マリナーズの弱点であり続けました。
今年メジャー最低レベルだったこのポジションが城島によりメジャー平均以上になることが期待されています。


城島健司 Kenji Johjima 右投右打 29歳 

2003: .330/.399/.593,551打数,34HR,50三振,53四球(ホークス)
2004: .338/.432/.655,426打数,36HR,45三振,49四球(ホークス)
2005: .309/.381/.557,411打数,24HR,32三振,33四球(ホークス)

http://japanesebaseball.com/players/player.jsp?PlayerID=102

各年度のはじめの三つの数字は打率/出塁率/長打率を示しています。
城島の成績で目を引くのが三振と四球の比が約1:1ということ。このあたりが日本でも三振が四球よりかなり多かった松井稼とは違い選球眼が優れていることを示しており、期待できるのではないかと思っています。

ところで日本のプロ野球における成績をMLBに換算すればどうなるか、という研究をクレイ・ダベンポートという人が発表していて、それによると城島の2003-2005の成績は以下のように変換されるそうです。

2003: .296/.367/.430,561打数,13HR
2004: .300/.381/.459,436打数,15HR
2005: .290/.350/.439,424打数,11HR

全体に数字は下がりますがそれでもこの成績ならリーグ平均.257/.313/.393をかなり上回るので十分です。
守備面では日本でトップクラスの盗塁阻止率だったようですが、MLBでどうなるかは未知数。
言葉の壁については日本でも毎年外国人投手相手にやってきたから大丈夫という説もあるようですが、はたしてどうなるでしょうか。


レネ・リベラ Rene Rivera 右投右打 23歳

2003: .275/.344/.388,407打数,9HR,81三振,38四球(Low-A)
2004: .235/.300/.346,379打数,6HR,70三振,28四球(High-A)
2004: .400/.400/.667,15打数,1HR,3三振,0四球(3A)
2004: .000/.000/.000,3打数,0HR,1三振,0四球(マリナーズ)
2005: .278/.305/.382,212打数,2HR,35三振,7四球(2A)
2005: .204/.235/.327,49打数,1HR,12三振,2四球(3A)
2005: .396/.408/.521,48打数,1HR,11三振,1四球(マリナーズ)

http://www.thebaseballcube.com/players/R/rene-rivera.shtml

リベラは去年までマリナーズのファームではベストのキャッチャープロスペクトとされていました。守備は元々評価が高く、肩も強い。
問題はバッティングで、2003年にそこそこの成績を残して期待されましたが2004年は成績を落とし評価を下げました。
パワーはそれなりにありますが選球眼に問題があり出塁率が低い。
今年はキャッチャー不足からいきなりメジャーに昇格し、意外にも打ちまくりましたが、
これはわずかに48打数での結果であるため実力とは考えられていません。
将来的にもメジャーでは控え捕手にしかなれないだろうという評価が多いです。

ジョルビット・トレアルバはトレードされる可能性が高いので省略します。
posted by モモンガ at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | マリナーズ選手紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月25日

イチローの打撃内容の変化

マリナーズファンの優れたブログ"LookoutLanding"http://www.lookoutlanding.com/
の中で以前、イチローの5年間の打撃内容について興味深い分析をしていたので紹介します。

イチローの5年間の打率は以下のように推移しています。

2001: .350
2002: .321
2003: .312
2004: .372
2005: .303

一方、G/F(ゴロアウトとフライアウトの比率)

2001: 2.63
2002: 2.48
2003: 1.77
2004: 3.29
2005: 2.06

打率とG/Fを比較すると強い相関関係があることに気付きます。
つまり、イチローはゴロを打てば打つほど高打率、好成績になっていきます。

イチローは当然そのことに気付いていると思われますが、ではなぜ今年、長打を狙ってフライを打ち上げるケースが目立ったのかという疑問が生じます。

その理由としてゴロが内野安打になった比率が

2001: 16.6%
2002: 16.3%
2003: 14.7%
2004: 13.5%
2005: 10.0%

と毎年下がっているのがその理由かもしれない、という仮説が立てられています。
イチローの足が急に衰えるとは考えにくいので、これは相手チームの内野手のポジショニングが年々改善されていっているためと考えられます。
イチローはゴロがヒットになる確率が下がったことに気付き、打球をもっと遠くにとばすアプローチに切り替えたのではないかとLookout Landingでは書いています。

ゴロを打つスタイルでは今後年齢的な足の衰えによりさらに内野安打が減っていくでしょうし、フライを打つスタイルはここまで成功していませんが、イチローのことなのでこのままずるずると成績を落としていくとも思えません。

来季はどういったアプローチを打席でとっていくのか注目したいですね。
posted by モモンガ at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月24日

城島獲得のチームへの影響と契約詳細

城島の契約内容についてもう少し詳しい内容が明らかになりました。

2006年 $5.1M
2007年 $5.2M
2008年 $5.2M

さらに契約ボーナスが$1Mで計$16.5Mです。
インセンティブ条件を満たした年は$5.5Mにアップするそうです。ということはmaxは報道された$19Mでなく$17.5Mでしょうか。
インセンティブ条件は不明ですが普通は打席数などが多いです。

さて城島獲得には賛成していますがマイナス面もあります。
マリナーズのこのオフの補強の優先順位は

@先発投手2,3人(エースクラス1人を含む)
Aパワーのある左打者
B捕手など

の順で、キャッチャー補強のプライオリティは高くはありませんでした。
今回城島に大金を投じたことによりもっと重要な@,Aの補強が行えなくなるのではないか、という懸念が生じています。

もう一つのマイナス面は今季ドラフト全米3位指名で契約した期待のトップ・プロスペクトのジェフ・クレメントが昇格してきたときポジションがバッティングすることです。
こちらはそのときになってから考えればいいことですが。

城島獲得のあおりで、正捕手候補だったジョルビット・トレアルバ
http://sports.espn.go.com/mlb/players/profile?statsId=6795
はトレードが確実な情勢です。
コロラド・ロッキーズのラリー・ビグビーがトレード相手の候補として名前が挙がっており、このトレード案の損得についてはrotoworld.comは「フェアなトレード」とコメントしています。

城島の控えキャッチャーは若いレネ・リベラ
http://sports.espn.go.com/mlb/players/profile?statsId=6795
になりそうです。
実はリベラはあまり有望な選手ではないのでできるだけ城島が多くの試合に出場し、
リベラの出番があまり増えない方がマリナーズにとってはよさそうです。
posted by モモンガ at 21:35| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月23日

イチロー騒動

このオフ、物議をかもしているイチロー騒動の流れを紹介します。

きっかけは今季最終戦後にイチローが日本メディアに対してチームへの不満と取れるようなことを話したことと思われます。この内容はNumberや共同通信から発信されました。

一方、シアトルでは10/18のSeattle Timesに、イチローがチームで孤立してみえたこと、ハーグローブ監督がイチローの考え方を理解するのに苦労したこと、イチローが今季はポジティブなことはあまりなかったがトレードを要求するつもりはないと語ったことなどを内容とする記事が出ています。

http://seattletimes.nwsource.com/html/mariners/2002567480_ichiro18.html

この後いくつかのトレードの噂が出てくるようになりました。
10/31にはサンフランシスコのイチローがシアトルを出たがっているという記事

http://www.insidebayarea.com/davedelgrande/ci_3168307

11/11にはNYポストからイチローがトレードを志願するかもしれないという記事

http://www.nypost.com/sports/31152.htm

が出ています。これらについては出所は日本だと次のコラムでは言っています。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/mlb/05season/players/ichiro/column/200511/at00006650.html

さらに11/13にはNYニューズデイでイチローがハーグローブを解任しようとし、ハーグローブがイチローをトレードしようとしているという記事もありました。

http://www.newsday.com/sports/printedition/ny-spjon134511524nov13,0,7250520.column?page=2&coll=ny-sports-print

オフのこの時期は根拠の乏しい眉唾な記事が多くなりますが、これらニューヨークやサンフランシスコの記事はその部類であると言えそうです。

最近になって新たな動きがあり、イチローが日本メディアに対して語ったインタビュー記事が翻訳してシアトルに伝えられ、また騒ぎが大きくなりました。
11/16の地元紙Seattle P-Iの記事がそれです。

http://seattlepi.nwsource.com/baseball/248510_ichiro16.html

試合前にトランプをすることをイチローが批判したとされ、それに対しチームメイトのリード、ネルソン、グァルダードが反論しています。もっともこのトランプの話は日本人記者が書いたものだったのをイチローが語ったように誤訳されたようです。

その後に出た記事は以下のようなものです。

http://sportsillustrated.cnn.com/2005/writers/albert_chen/11/17/hotstove.questions/index.html

11/17CNN:イチローの不満はフロントにトレードの可能性を考えさせるだろう

http://msn.foxsports.com/mlb/story/5094782

11/21Fox:ハーグローブとイチローが戦えばイチローが勝つ

http://msn.foxsports.com/mlb/story/5101744

11/21Fox:イチローをトレードすべき

http://www.newsday.com/sports/printedition/ny-spflash20xx4521494nov20,0,7404595.column?coll=ny-sports-print

11/21ニューズデイ:ヤンキースがイチローと王+カノーのトレードをもちかけたがマリナーズのオーナー側に断られる

11/23にもNYポストから、もしマリナーズがイチローをトレード可能にすればヤンキースが興味を持つだろうという記事が出ています。

一連の流れを見てきましたが、イチローはトレード志願をしないと言い切っていますし、イチローの背後には山内氏がいることや、イチローの地元シアトル、日本におけるマーケット価値を考慮すれば実際にはトレードの可能性はかなり低いと見てよいと思います。
シアトルではそろそろ騒ぎは沈静化し始めていますが、NYや日本ではマスコミが煽り立てる動きが残っており、早く事態が収まることを望みます。
posted by モモンガ at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月22日

城島を獲得

城島のマリナーズ入りが正式に決定しました。

http://seattle.mariners.mlb.com/NASApp/mlb/news/article.jsp?ymd=20051121&content_id=1270895&vkey=news_sea&fext=.jsp&c_id=sea

3年契約の$16.5M。インセンティブを含めれば$19Mとのこと。
インセンティブの内容は不明です。

感想としてはできればもう少し安く獲りたかったなという感じですが、これでもまずまずでしょうか。
FAマーケットは去年から売り手市場に転じましたが、今年も松井に4年$52M,スコット・エアーに3年$11M(インセンティブ込みで$13.4M)などその流れは続いており、その影響もあったものと思われます。

城島は未知数であるとは言え、今年のマリナーズのキャッチャーたちの悲惨な成績を考えると大幅な戦力アップになる可能性が高いです。
今季マリナーズは7人のキャッチャーを起用しましたが7人合わせた成績は

AVG(打率)  .216(30チーム中最下位)
OBP(出塁率) .253(30チーム中最下位)
SLG(長打率) .313(30チーム中最下位)

であるためこれ以上悪くなる方が難しい。
ちなみに日本でよく使われる指標は打率/ホームラン/打点ですがこれだと四球、二塁打、三塁打が反映されないし、打点は他の打者の影響が大きいため出塁率、長打率を使っています。

城島の成績予想については後々やっていきたいと思います。
posted by モモンガ at 23:33| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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